ragnarok 002 - Hel

北欧神話の“死”を司る女神、ヘル。
ヘルは、生まれながらに、
半分は乙女、半分は朽ちた身体を持つ存在だった。
その姿を恐れた神々によって、
世界の果て「ニヴルヘイム」へと追いやられた。
「世界の果てに追いやられても、私は私を恐れない。」
拒まれても、彼女はそこで
死者を迎え、静かにその国を治めることを選んだ。
ヘルが幸せだったかは、誰もわからない。
きっと、ヘルは"幸せ"を求めず、
与えられた場所で、ただそこに"在る"ことを選んだ。
その強さは、
今の私たちにも、静かに光をくれる。
誰にも望まれなかった場所で、
誰かを迎え入れる存在であり続けたこと。
必要とされていないと思っていた場所が、
誰かにとっての救いになる日がくる。